再建築不可物件を売るときにやっておきたいテクニックとやらないほうがいい事項

再建築不可物件を高く売りたい

著者は不動産投資を行なっていますが再建築不可の物件は日々売買物件として沢山情報が流れてきます。

当然再建築不可が理由で再建築可物件よりも安い価格で流れてきます。

実はこの記事を執筆している最中にも売買専門の不動産会社から情報がきました。

接道していないため再建築不可の目黒の物件

目黒区で駅徒歩7分なのに利回りが10%を超えていますよね。しかも満室運営中。

築年数は古いですが、東京23区の城南地区でこんな好条件の物件、それこそ再建築不可くらいしか流れてきません。

このページに来ているということは、今所有している再建築不可の戸建またはアパートやマンションを売却したいと思っているからですよね。

これについて投資家の目線から、再建築不可物件がどのように活用されているのか、またできるだけ高く売るためにはどうしたらいいのかについてじっくりまとめてみました。

ぜひ有効活用してみてください。

そもそもなぜ再建築不可になったのか

なんで再建築不可なのに今家がここに建ってるの?というのは著者も真っ先に感じた疑問です。

これには建築基準法、つまり法律の改正が繰り返し行われたことに原因があります。

建築基準法は昭和25年5月24日に定められました。その後幾度となく改正され今に落ち着いています。

この建築基準法は国民全体の生命や財産を保護することが目的。それが時代とともに変化してきました。

その結果、現行の建築基準法の条件では再建築ができなくなってしまった家や土地が増えた、というのが理由です。

接道条件を満たしていないことが再建築不可の理由

この建築基準法の中の第43条には下記のように定められています。

建築物の敷地は、原則として幅員が4m以上の道路に2m以上接していなければならない。

この道路に面していないとどんな不具合や危険性があるかを簡単に言うと「消防車や救急車が侵入できないから」です。

大きな火事や地震など緊急性の高い事件や事故が起きた場合に緊急車両が通れないことで2次的被害が拡大する恐れがあるから。

国民の命を守る国としては、そのような物件に対して積極的に住み続けてほしくない、むしろ禁止したいくらいの思惑が見え隠れします。

再建築不可の具体的な例

図で見たほうがわかりやすいですね。

再建築不可の条件を具体的に言うと下記のような状態です。

無接道物件

無接道の再建築不可事例
道路に面していないため再建築不可

パターン1は一切道路に接していないためこの物件は再建築ができない状態。これはわかりやすいですよね。

続いてパターン2。

接道間口が2m未満の物件

間口が2m未満の再建築不可図解
間口が2m未満のため再建築不可

こちらはよく見かける物件。あと10cm、なかには5cm足りないためギリギリ再建築不可認定されているケースです。

こちらはある方法を取ることで再建築不可にできる可能性をはらんでいます(後述します)。

そしてパターン3は、「現状再建築不可だけどセットバックすることで再建築可になるケース」です。

セットバックが必要な物件

現状再建築不可だがセットバックで再建築可の図解
セットバックで再建築可に!

道路幅が4m未満の家は沢山あります。これらも全部再建築不可なのはちょっと厳しいですよね。

この場合、法42条2項道路、いわゆる「みなし道路」として扱われます。

みなし道路とは?

幅が4m未満の道路で、建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものと「みなす」ことにされた道路のこと。「2項道路」と呼ばれたりします。具体的な条件は下記3つ。

  1. 幅が4m未満の道であること
  2. 建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
  3. 特定行政庁(知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

幅が4m未満だけど道路として「みなされている(=みなし道路)」なため、再建築の際にセットバックといって敷地をずらし、道路中心線から2mの幅を確保することで再建築可に生まれ変わることが可能です。

もちろんその分敷地面積が減るため建物自体の面積は小さくなってしまいますが、それでも再建築不可よりよほどましです。こういった物件は世の中にゴマンとあります。

こちらは動画でも解説しています。

続いてパターン4、長屋や連投式建物、テラスハウスと呼ばれたりする物件です。

連投式(テラスハウスや長屋)物件

連投式の再建築不可物件
建物が繋がっていて壊せない、しかし…

建物同士が繋がっている場合は基本再建築不可が多いです。

しかし隣地の許可を得て壁を壊して切り離すことで再建築できるケースがあります。

もちろん壊す費用と修繕費はこちら持ちですので、相応の費用がかかると同時にそもそも許可が得られるかどうかが焦点。

2棟で切り離すことで資産性が上がるメリットが隣地にあれば許可をもらえるかもしれません。

当然ながら3棟以上で両隣とも壊さなければならない場合のハードルはもっと上がります。

これらが許可されたケースはそう多くはありません。

再建築可か不可なのかを確認するには

もし自分の物件が再建築可か不可なのかを確認しようと自分でメジャーなどで測ってもあまり意味はありません。

役所の建築指導課や建築課や建築確認を審査する部署にいき、住宅地図・公図・謄本などを持参して相談市に行く必要があります。

それで白黒はっきりつけることができますよ。

再建築不可物件は売れない?なんとかして売りたい!

やっと本題に入ります。

「再建築不可物件の売却はどうなのか?」ですが、これは一般的には厳しいと言わざるを得ません。

再建築不可が原因で、どんな一等地にあろうが土地の値段がほぼゼロとみなす銀行が多く、資産性もほぼないに等しいです。

一般的に再建築不可物件の価格は近隣相場価格と比較して7割~5割程度にまで下がります。

場所によっては3割以下、いやもっと下がる場合もあるでしょう。立地次第でタダ同然になる場合もあります。

これが再建築不可物件が敬遠されがちな理由。建物がもう建てられないし資産性がゼロと来たら誰も買いたがりません。

更に住宅ローンや投資用ローンも付きづらい

再建築不可物件は通常の住宅ローンは使えません。これは投資用ローンも同様です。

正確にはローンを出してくれる銀行があるのですが、無担保ローンやノンバンク系での選択肢になるため金利は一気に跳ね上がります。

例)三井住友トラストローン&ファイナンスの場合、5000万円未満で金利3.9%(5000万円以上で2.9%)

再建築不可物件の売却には立地条件が深く関わってきます。

加えて再建築不可を再建築可にすることができさえすれば資産性が一気に上がって高値売却も夢ではありません。

順番に見ていきましょう。

1.東京23区の物件であれば売れる可能性は十二分にあり

冒頭のメールでも紹介しましたが、23区で再建築不可物件は日々無限に売りに出てきます。

また条件次第ですがかなりの確率で買われているのが現状です。

しかも駅チカときたら、値段次第で飛ぶように売れます。恐るべし23区パワー。

駅チカであればよくシェアハウスにして再生したりする投資家も多いですね。

オーナーからの相談に対し、この物件をシェアハウスへと提案し、現在管理の委託を受けるオンコの田中宗樹氏は、5LDK以上の物件であれば、まるごと1棟賃貸に出すよりシェアハウスとして活用する方がニーズもあり収益性も安定する可能性が高いという。

引用:健美家

著者の不動産繋がりの友人で、お兄さんが古い戸建てを安く買ってゲーミングシェアハウス、つまりコンセプト物件を作り出してすぐに満室にしている状況も目の当たりにしています。

しかもクラウドファンディングで資金を調達されていました。今の時代のやり方ですね。

このシェアハウス計画は、ボロボロの戸建てをキレイに直してゲーマー達が気持ちよくゲームに集中できる空間を作っていきます。本当に古いおうちなので、改築工事、内外装修繕に多額の資金がかかります。トイレの設置や、シャワールーム、外壁修繕、インターネット開通工事、キッチンも新しいものを入れる予定です。

引用:camp-fire

今ささっとアットホームで23区の再建築不可物件検索してみたらやはり出てきました。

練馬の再建築不可売出し中戸建
練馬の再建築不可戸建

築年数が52年+再建築不可で750万円。これを安いと見るかどうかですが、同様の条件でもしお隣の千葉県で出てきたとしても、売れて200万円がいいところでしょう。

横浜で出てきても上限500~700万円がいいところではないでしょうか。

つい最近知人の投資家さんが大田区荻窪の再建築不可戸建を3000万円で購入していました。こちらもシェアハウスに転用して貸し出すようです。

やはり23区はすごい破壊力を持っています。

城南地区(目黒、品川、大田区など)や城西地区(新宿、世田谷、渋谷、中の、杉並、練馬区)ならどんどん値段は上がっていきますよ。

2.隣地に話を持ちかけてみる

隣地の購入または借りて再建築可に変更
隣地を購入または借りることで接道

これも著者の投資家繋がりの方ですが、世田谷区で戸建を購入、間口が1.8mで再建築不可の条件でしたが、隣の人に20cm分お借りすることでなんと再建築可にしてしまった例があります。

こうなると一気に資産価値があがります。

また借りられない場合でも隣人の土地を購入させていただくことで再建築可にするケースもあります。

もちろん交渉がうまくいくとは限りませんが、実はこういった交渉は不動産業界では当たり前のように日夜行われています。

だってちょっと敷地を購入させてもらうだけで資産価値が一気に跳ね上がります。

不動産会社の中には地上げするための専門営業部隊もあるほどです。

逆に隣地に買ってもらう方法もかなり有効な可能性あり

上記は隣地の購入、または隣地をお借りする方法ですが、逆に隣の人に該当再建築不可物件を買ってもらう方法もあります。

お隣さんに土地をまるごと買ってもらうって自分の土地と合体させることで、アパートやマンション用地として活用しやすくなれば一気に資産価値が上昇します。

それをまるごと不動産会社に売却することで一気に大きな金額が得られることも十分考えられるのです。

つまりお隣さんにとってメリットがあると判断できさえすれば、たとえ再建築不可物件であっても通常よりも高値で売却することだって十分に可能なのです。

買うまたは借りる、もしくはお隣さんに売る、という選択肢はかなり有効な手段になりえますので、ぜひお声掛けはしておきましょう。

こちらについても動画で話しています。

【資産価値爆上げ!】再建築不可物件を再建築可能にする方法 2/2 #32

3.「43条1項但し書きの許可申請」が通るかどうか確認してみる

但し書き道路(ただしがきどうろ)とは、接道条件は満たしていないが「建築物に問題がないこと」と「接道義務を満たしていなくても安全であること」 が認められれば、その敷地に建造物を建てても許されるケースがあります。

「建築審査会」という期間が各行政に設置されており、この審査会の許可を得ることで再建築不可でも再建築可に変更させることができるのです。

この許可が降りるのと降りないのとでも資産価値が変わる、つまり売却しやすくなるため、一度所轄の建築行政窓口に問い合わせてみると良いでしょう。

各行政によって取り扱いにかなり差異があるので、問い合わせてみる価値は高いと言えます。

前提として、私は43条但し書き許可の事例を何件か取り扱ったことが有りますが、行政庁によって取り扱いが異なる部分も有りますので、先ずは自分の足を使って所轄の建築行政窓口に相談されるのが最適解です。

引用:Yahoo!不動産

4.リフォームして賃貸用物件として貸し出してから売る

こちらはやや難易度が上がるのと、立地次第なところがありますが、立地さえ良ければ十分通用する方法です。

できるだけ今風のリフォームをできるだけ安く済ませて賃貸物件として貸し出す方法があります。

リフォームと聞くと「数百万円、1000万円単位でお金かかるでしょう…」と諦めがちですが、著者はどれだけボロい状態でも200万円かかることはありません。

その一例が下記。

地域最高値で貸し出しています

この物件は、雨漏り、傾き、シロアリと3重苦に加えて普通に修繕するだけだと面白くないと思い、ほぼフルリノベーション状態までやり直しました。

その後賃貸募集を出した途端、4日で入居が決まりました。しかも地域最高値家賃です。

かかったリフォーム代は約200万円。普通に工務店にお願いした場合だと少なく見積もって500万円、高いところなら800万円以上はかかるでしょう。

職人さん(大工さんなど)に直接依頼することで中間マージンがカットされるために格安でリフォームを行うことが可能です。

さらにこの物件を投資家に今すぐ売っても数百万円は利益が出ますし、持ち続けていくのもあり。

とは言え一般の人には難易度が高いことも分かっていますので、まずは不動産会社に相談してみてリフォームする場合はどれくらい掛かりそうなのかの目処を一度付けてみましょう。

その上でどうするかを決めてみても良いですね。

再建築不可でやらないほうがよい対応

「再建築不可なら建物を壊して更地にして有効活用すればいいのでは?」

これは誰しも考えがちですが、建物が再度建てられないなら解体して更地にし、駐車場や資材置き場などに変更してしまったほうがいいのでは?という点があります。

もちろん車が入れるスペースが確保できていて高い収益性があればいいですが、そもそも間口が狭いはずなのでかなり難しい場合が多いでしょう。

また都会で資材置き場の需要はそれほど高くありません。どちらかというと田舎のほうが需要があります。

そもそも資材置き場として高い家賃を取るのもレアケース。

仮にコンテナなどのレンタルボックスを置くなども考えられますが、そもそも車で荷物を持ってくることを考えた場合など市場調査が必要です。

それよりも考えなければいけないのが固定資産税。

建物が建っている場合と建っていない更地の場合、なんと2~6倍もの固定資産税額が変わってしまいます。

細かい税率などは置いといて、もし今所有している再建築不可物件が空き家の場合は「住宅用地の特例」を受けている状態で固定資産税率も安くなっています。

もしこれを解体して更地にすることで確実に固定資産税は跳ね上がります。

土地としても有効活用できない上に更地にしたら固定資産税が高くなるという2重苦に陥ってしまうため、おいそれと更地にするのはあまりおすすめできません。

やはり積極的に売却する方向で進めたほうが良さそうです。

再建築不可物件を売却するには

ここまで説明してきた方法論がどれも通じない、または個人的にやれる自信がない、面倒くさい、などの理由で断念した場合は値段の高低問わずもう売りさばくしかありません。

ではどのようにして売ればよいのかを順番に見ていきましょう。

1.再建築不可物件を専門で買取してくれる業者に依頼する

実は著者の友人でこの再建築不可物件を専門で買取し再販している不動産会社がいます。

専門業者ならたとえどんなボロボロ物件でも、傾いていてもシロアリがいても雨漏りしていても買い取ってくれる可能性があります(事実彼は買い取っています)。

ただし唯一にして最大のデメリットは価格が超激安になるという点。

ある意味これは致し方ありませんね。

友達だし一応ご紹介しておきますが、繰り返しになりますが買い叩かれます。

その上でご連絡してみてください。

株式会社アルバリンク

2.地元の業者に依頼してみる

特に田舎エリアの場合は地場の不動産会社がもしかしたら扱ってくれるかもしれません。

地域密着型で現金で購入できるお客さんを抱えている可能性もあるので、依頼だけはしてみるのもいいでしょう。

3.不動産一括査定サイトを使ってみる

一番高く売れる確率が高いのがこの一括査定サイトの活用。

こちらは上記地場の業者さん含めて1000社以上の不動産会社が登録加盟しているので更に売却確率を上げることができます。

特にNTT運営の「HOME4U」や「イエウール」なら大手はもちろん、中堅どころや地域密着型不動産会社もくまなく加盟しています。

最大6社からの査定依頼なので、車の査定や引越し見積もりのように一気に10社以上から連絡が来る、なんてこともありません。

特にHOME4Uの場合は机上査定といって訪問せずに物件データだけで査定してもらうことも可能なのでかなり使い勝手が良いと言えます。

こちらはぜひ使っておきたいところ。

まとめ

再建築不可だからといって諦めずにあらゆる方法を試してみるのは一考の余地ありです。

条件次第では想像以上の高値で売れることも普通にあります。

ちなみに不動産売却には最短でも3ヶ月、平均的には6ヶ月かかります。

再建築不可の場合は長期戦になることも十分予想できるため、可能な限り早めに動いていきましょう。

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